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オリンパス、レンズ交換式一眼レフデジカメ「E-1」
~初のフォーサーズ採用機

※レンズは別売

10月上旬 発売

標準価格:オープンプライス

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 オリンパス光学工業株式会社は26日、「フォーサーズシステム規格」を採用したレンズ交換式デジタル一眼レフカメラ「E-1」の発表会を開催した。

●プロのプロによるプロのためのカメラ

E-1を掲げる菊川社長

 発表会ではまず、同社代表取締役社長の菊川剛氏が挨拶を行なった。菊川氏は「これまでカメラマンの方から、当社に対するデジタル一眼レフカメラへの要望を多くいただいてきたが、この製品を一番心待ちにしていたのは私だ」と切り出し、同社初のレンズ交換式デジタル一眼レフカメラであるE-1を紹介した。

 菊川氏によれば「過去、銀塩カメラで好評を博していた時を遙かに超える開発人員を投入した」といい、「本気という生やさしいものではなく、オリンパスは気が狂ったのかと言われるほどの決意を持って開発に望んだ」という。

 E-1は完全なプロ向け製品となっており、菊川氏は「プロのプロによるプロのためのカメラ」と表現した。

●フォーサーズシステム規格を採用

 E-1は、オリンパスとコダックが2002年9月に提唱したデジタル一眼レフカメラの新規格フォーサーズを初めて採用した製品。発売は10月上旬で、価格はオープンプライス。店頭予想価格は未定だが、標準レンズとセットで30万円を切る価格帯を目指しているという。

 フォーサーズは、その名が示す通り、CCDのサイズが35mmの1/4にあたる4/3インチに規定されている。同社によれば、このサイズは画素数と機動性/生産性を秤にかけた際にもっともバランスの良いものだという。

 フォーサーズでは、技術上2,000万画素までの高精細化が可能だが、同社では画素数の追求には走らず、画質の向上を最優先とした開発を行なっていくという。

CCDサイズの比較 画素数と機動性/生産性のバランス 35mmフォーマットの問題

 また、フォーサーズではレンズ/ボディマウントも規格化されており、異なるメーカーのレンズと組み合わせて利用できる。同社ではE-1と同時に4本のレンズを発売する。

 これら新レンズはデジタルカメラ専用に設計。銀塩一眼レフシステムを踏襲した既存製品では、CCDの斜入射特性を考慮していないため、周辺部での画質や光量の低下などの問題が発生するが、新レンズではこの問題を最小限に抑えたとしている。

 新レンズは、同社製銀塩カメラ向けレンズの「ズイコー」ブランドを受け継ぎ「ズイコーデジタル」を称する。

 価格は、「ZUIKO DIGITAL 14-54mm F2.8-3.5」が75,000円、「ZUIKO DIGITAL ED 50mm F2.0 Macro」が81,000円、「ZUIKO DIGITAL ED 50-200mm F2.8-3.5」が125,000円、「ZUIKO DIGITAL ED 300mm F2.8」が875,000円。

 現在、フォーサーズを提唱したオリンパスとコダック以外で同規格に賛同を表明しているのは富士写真フイルムのみだが、他のメーカーからの製品については10月頃に何らかの発表がある予定という。

同時発売のレンズ4製品 フォーサーズではCCDの斜入射特性を考慮

 このほか、エレクトロニックフラッシュ「FL-50」やフラッシュハイボルテージセット「SHV-1」、フォーカシングスクリーン、アイカップ(すべて10月上旬発売)、リングフラッシュ「RF-11」(発売時期未定)など、豊富なアクセサリが用意される。

●超音波式防塵機構を搭載

 E-1は有効画素数500万画素の原色フィルター フルフレームトランスファーCCDを搭載。記録画素数は、2,560×1,920/1,600×1,200/1,280×960/1,024×768/640×480ピクセル。記録形式はJPEG/TIFF/RAWに対応。

 シャッター速度は1/4,000~60秒。秒間3コマ、連続12コマの連続撮影が可能。ファインダー視野率は約100%で、倍率は約0.96倍。1.8型13.4万画素のTFTカラー液晶モニタを装備する。

 CCD前部に超音波で振動する「スーパーソニックウェーブフィルター」を装備。これにより、内部に浸入したホコリを除去できる。

 本体サイズは141×104×81mm(幅×奥行き×高さ)で、デザインは南部鉄器をイメージしたという。重量は約660g(メモリカード、バッテリ、キャップ、モニタカバー含まず)。

 記録メディアはCF Type1/2およびMicrodrive。PCとのインターフェイスはUSB 2.0とIEEE 1394に対応する。

CCD前部のフィルタは超音波でホコリを除去する機能を搭載 CCDの実物
本体背面 本体上面 本体右側面
本体左側面 PCとのインターフェイスはUSB 2.0とIEEE 1394 防湿性が高いということで、本体に水を吹きかけた展示も

●岩合光昭氏が登壇

プロカメラマンの岩合光昭氏

 発表会の最後にはゲストとしてプロカメラマンの岩合光昭氏が登壇。E-1の実機で撮影した写真を披露した。

 岩合氏はE-1の300mm望遠の手持ち撮影が可能な機動性、高い防湿性などを高く評価した。

□オリンパスのホームページ
http://www.olympus.co.jp/
□ニュースリリース
http://www.olympus.co.jp/jp/NewsRelease/2003a/nr030624b1J.html
□製品情報
http://www.olympus-esystem.jp/index.html
□関連記事
【3月3日】オリンパス、米PMAに「Four Thirds System」のコンセプトモデルを出展
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2003/0303/olympus2.htm
【2002年9月25日】オリンパスとコダック、デジタル一眼レフカメラの新規格を提唱
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2002/0925/fts.htm

(2003年6月24日)

[Reported by wakasugi@impress.co.jp]


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